「ひとはりから生まれる、世界にひとつだけのはんかち」
久しぶりに先日、
就労継続支援B型事業所 バスハウスさんの
刺繍をしてくださる皆さまへお会いしに伺わせていただきました。
撮影をさせていただくこともあり、皆さまとても緊張されておりました。
この日を大切に想ってくださっていることが伝わり心に沁みわたる中での刺繍の時間がスタート。
刺繍をされる皆さまは、刺繍が得意な方ややりたい方です。
生地を前に針と糸を持つとそんな皆さまの表情が一変し、深い集中の時に入っていきました。
その空間はひとはりに込める真剣さ、丁寧さ、糸をひく力など
細部まで神経を使い一枚の刺繍を終えるまでの想いの詰まったあたたかなものでした。
その先には使ってくださる方へ善いものを届けたい、そんな一心も感じられます。
誰かに届ける緊張もありながらも、刺繍を楽しんでくださっている姿に嬉しく、一方で、すべてを知っていただくにはと模索もしていました。
できあがったはんかちをお届けできても、刺繍をされる皆さまのこころまでは届けることは容易ではなくこの記事を書かせていただこうと思い、ここに至ります。
刺繍の時間は声をかけずに見守ってしまうほど、のまれる空間と皆さまに圧倒されていました。
声をかけないというよりも言葉が出ない。
それでいて皆さまは刺繍の手をとめて、ひと呼吸されるときは笑顔で輝いていて眩しかったのを覚えています。
もちろん、真っ直ぐに刺繍のひとはりが出来ない時もあるでしょう。
自分自身とも向き合いながら、施設の掲示板に貼ってくださったはんかちの掲載や
mumokutekiの公式オンラインストアをのぞいたり、実際に店頭へ足を運んでくださったり、購入してくださった方からのご意見を力に誰かの力になることを喜び、ひとはりが生まれていく。
ひとはりから生まれた、世界にひとつだけのはんかち。
このひとつのはんかちには、誰もが人として生まれ、そこに障がいなどによる区別や差別など格差は関係なく、誰かのために懸命になれるあたたかい生きものであることの真っ直ぐさが表現されています。
決してひとはりに慣れることはなく、いつもひとはりに向き合い、刺繍をほどこされる皆さま。
このはんかちを持っていると、
ふとした時に大切なことに気づけ、教えてもらうそんな存在となるはんかち。
はんかちのお値段は安くありません。
むしろ、はんかちの中では高いかもしれませんが、
LNNETさんの生地や刺繍糸のお値段、ここに刺繍をしてくださる方へ障がい者の方用に決められた時給ではなく、
刺繍をするつくり手として実際に刺繍をほどこされたはんかちを拝見し、
お申し出の価格をmumokutekiはお支払いしています。
障がい者、だからではなく、ひとつのはんかちとして。
実際に手で刺繍に触れてみてください。
このはんかちが素敵な日々を運んでくれるようなそんな気がします。
LINNETさんの生地は本当に楽しく、お洋服や季節を楽しみながらコーディネートができます。
使いはじめると愛着がわき、
ファッションとしてもはんかち小物まで楽しめ、愛着がわくこともしあわせに感じるでしょう。
贈りものにもおすすめです。
ご一読くださり、有難うございました。
staff : kaori yoshimura