「黒を極める」京都の黒染めで染めたヴィンテージドレス
京都紋付は、日本の伝統的な正装である黒紋付だけを約100年間染め続けてまいりました。
創業当時、すべて手作業で行われていた染めの技術を時代と共に作業性を変化させ今に受け継いでおります。
黒をより一層深みのある黒へ。
最終行程では今も一つ一つが職人の手で加工され、 厳しい目で確かめられています。黒しか染めない職人の技をお確かめください。

「体を切ったら、黒い血が出てくるかもしれん。」
先代荒川忠夫のこの言葉が、(株)京都紋付の「黒へのこだわり」を如実に表しているかもしれません。
創業以来、京黒紋付染め一筋に歩んできた歴史は、ただひたすら黒の中の黒を求め、 染料と技術の改善に努めてまいりました。
往来の技術では深みのある色を出す為に何度も下染を繰り返し、 色を重ねて(襲-かさね)いく必要がありました。大量の染料を使い、多くの手間がかかった黒染めの生地は、非常に高価な物でした。
(株)京都紋付の染め工場では、今日でもこの古くから伝えられてきた技術を受け継ぎ、 そこからさらに磨きをかけ日々精進しております。
染め行程では、染め職人の熟練のわざと長年の経験が生み出す独自の勘をもとに、 染料の温度を微妙に変化させながら、数十回にもわたって生地を上下させて染めを繰り返して究極の"黒”を完成させているのです。